放射線技師って楽しくない。このまま続けていていいのかなぁ?
と悩んでいる方へ。
その気持ち、めっちゃ分かります・・(経験者です。)
この記事では、
についてお話します。
(僕はいったん技師を辞めて他職種へ。その後また技師に復帰してます)
僕自身、放射線技師を辞めるかどうか悩んでいた時期に、放射線技師を辞めた人の経験談をよく読んだりしていました。
「辞める」という決断に踏み切れなくても、読むだけで少し心が軽くなったり。
ですので、この記事にたどり着いた方に少しでもお役に立てればと思って、自分の経験談をまとめていきます。
この記事を読めば、
思い切って転職してみようかな!
と決断できるかもしれません。参考にしてみてくださいね!
プロフィール
検診施設で働く放射線技師。かつて総合病院に勤務するも職場環境が合わず、「5時ピタ定時」だけを目指すモチベ底辺のクソ技師として毎日を過ごす。その後メンタルを壊し、技師を辞めて医療に関係のない他職種へ転職。「自分が職場に何を求めるのか」を見つめ直し、検診施設で技師として復帰。今では月曜日がまったく憂鬱に感じないくらいポジティブに働く。
という方の誰もが前向きに自分の人生を歩めるように、実体験を交えたお役立ちコンテンツを発信中!
僕の職歴を紹介
まずは簡単に僕の仕事の経歴を。
総合病院で放射線技師(7年間)
4年制の大学を卒業して新卒で入りました。
総合病院で救急対応もあり夜勤があったり、それなりにバタバタとした職場。
モダリティもたくさんあって、本当に「広く、浅く」経験しました。
どれだけ兼任させるんだ、というくらい幅広く担当していたので、「いかにマニュアル通りに仕事を終わらせるか」という思考回路・・・
モダリティごと、ドクターごとに色んな独自ルールがある・・。忙しい現場でいかにそのルールを順守するかのゲームみたいなところがありました(笑)。
あとは、「○○先輩技師は画像処理が遅いから、処理に時間がかかる検査を担当させないように」とかの工夫も(笑)。
医療の質にかかわらない部分に多大なエネルギーを必要とする職場でした。
(どこでも同じような苦労があるのかもしれませんが)
ただ、当時の僕としては、
なんで医療じゃない部分でこんなに疲れるんだ・・
という感覚で、あまり仕事を楽しく感じられずにいました。
そして、あとでご紹介する理由も相まって、この職場を辞めることにしました。
このときは、放射線技師や医療とは関係のない仕事を探していたので、一般的な転職サイトに登録していました。
ちなみに、給料自体はそんなに悪くなかったので辞める理由にはなってないです。
他職種(1年ちょっと)
病院での放射線技師としての仕事が楽しくなくて、新天地を求めて他職種に挑戦しました。
分野としては「農業」が近いですね。
医療はまったく関係のない仕事です。
どうして選んだのかというと。
病院で気分が落ち込みすぎて、生きるエネルギーを感じられる仕事に惹かれたから。
僕は病院での仕事でガン患者さんを担当するうちに、気分が落ち込んで鬱っぽくなっていました。(あとで辞めた理由のところでお話しますが)
このままだと、メンタルがもたないかも・・
という不安から、活力に満ちた植物に携わる仕事を選びました。
給料よりメンタルが大事
メンタル面を優先して選んだ求人だったため、給料面はイマイチ・・
(病院時代に比べたら年収が6割くらいになったから、イマイチどころじゃない!!)
どこにでも苦手な人がいるもので、人間関係がめっちゃ良いとは言えない環境。
ただ、仕事内容のおかげで自分のメンタルはかなり回復しました。(マジでよかった!)
給料が低く、休みも少ないものの、それなりに楽しく過ごしていましたよ。
(週休1日なのに、人間は慣れてしまうから不思議ですねw)
転機がやってきた
転機は子どもが産まれて育児が始まったこと。
いよいよ休みの少なさを無視できなくなりました。
ていうか給料の少なさも無視できるはずがない・・
(子育てにはお金がかかりますからね)
ということで、自分のメンタルが安定したところで、今度は家庭(家計)の安定を求めて仕事探し。
また放射線技師に復帰することにしました。
ここで放射線技師の転職サイトに登録し直して、エージェントにいろんな求人を紹介してもらいました。
検診施設で放射線技師(現在)
転職エージェントで紹介してもらった求人で採用が決まり、現在に至ります。
検診施設で放射線技師として復帰しました。
選んだ理由としては
という、自分のメンタルを保ちつつ、家庭を優先できるスタイルだったから。
放射線技師の学生時代には、「検診施設より病院で働くほうが良い」みたいな風潮がありましたが、どうでしょうか。
今の職場では人間関係に恵まれたこともあって、僕としては満足して楽しく仕事できています。
僕が放射線技師を辞めた理由
先ほども少しお話しましたが。
他職種のときの方が給料が低かったので、収入面は病院での放射線技師を辞める理由にはなっていません。
メンタル面の複数の理由で辞めました。
辞めた理由①人間関係が微妙だった
人間関係は放射線技師とか関係なく、本当に職場次第。
総合病院のときはスタッフが多いので、どうしても気が合わない人が居るものです。
「どの職場にも苦手な人がいるもの」ということは理解してました。
自分なりに角が立たないように全員に接していたんです。
なので、直接的に誰かとバトルになったことはありません(笑)
でも、人間関係としてしんどかったのが、職場内で技師同士の陰口が多かったこと。
人の悪口を聞かされては同意を求められ、疲れました・・
放射線技師(20人くらい居た)の中でも派閥っぽいものがあったり、先輩と上司がバトルしていたり。
放射線技師って、転職する人が少なくて人が入れ替わりにくい。
なので、人間関係が良くない環境が変わることはありません。
決定的な辞める理由にはなっていないものの、
「ずっと陰口の同意を求められる仕事はしたくないなぁ。辞めよかな?」
っていう思考回路になっていました。
(職場の環境は変わらないから、自分が違う環境に行くしかないよね)
辞めた理由②夜勤で体調を崩した
僕が勤めていたのは総合病院で救急対応もあったため、夜勤もありました。
夜勤は稼げる
夜勤の仕事内容を覚えたての頃は、
一晩でこれくらい手当が出るなら、めっちゃコスパいいやん!
と思ってたんです。
「夜勤1回につき、いくら」と決まった手当がついて、悪くない金額。
ちょっと寝不足と不規則なリズムを我慢すれば、いいお小遣いが手に入る。
(好きなゲームも気兼ねなく買える!サイコー!)
「なるべく夜勤したいなぁ」と最初は思ってましたよ。
お金と体調のトレードオフ
夜勤に慣れてきたころは、
「今月は夜勤が多め。ラッキー!」って感覚。
ですが、身体がついてきてくれませんでした。
本格的に夜勤に入って回数も少し増えてきた2年目くらいからかな?
持病のアトピー性皮膚炎が大暴走して大変なことになったんです・・
もともと小さい頃から病気で入院したり、風邪をひきやすい体質。(アトピーもひどい時期があった)
「入院して療養した方がいいんじゃない?」と先輩技師さんから心配されるほどに、皮膚がボロボロにただれました。
皮膚科でキツイ薬をもらって、上司に相談して夜勤回数を減らしてもらうことで改善したものの。
防護服で少し汗ばんだだけで痒みに襲われ、少ないものの夜勤に入るたびにアトピーがひどくなり。
マジで夜勤に向いてない・・
と感じました。
お小遣い目的で夜勤を増やしたいと思ってた頃が懐かしい(笑)
「自分の身体のためにも夜勤のない仕事に就いた方が良いんだろうなぁ」
夜勤の辛さも、技師を辞めるキッカケになりました。
辞めた理由③病気を見続けて鬱っぽくなった
僕が技師を辞めたくなった最大の理由はココです。
病気を見続けてメンタルがやられてきたから。
特に末期がんの患者さんの対応をしていたり、症状が進行している画像を見るとダメ。
めっちゃ心が苦しくなりました。
「医療職のくせに、何を気にしてるんだ?」と言われそうですが。
これは性格によるのかも。
多くの医療職の方はメンタルが強くなって慣れるんだと思います。
ですが、僕は7年間耐えたものの、やっぱりダメでした。
予後の悪い患者さんのカルテをみてノックアウト・・
社会人になって(総合病院で働きだして)から、本当に性格が暗くなってました。
「自分はこんな病気で死ぬのかな?」と、最期のことばかり考えるように。
若いんだから今の楽しい時期を満喫すればいいのに。
こんな状況はダメだと気づいて、自分のメンタルが完全にダメになる前に辞めることを決めました。
このとき、「自分には技師は向いていない」と感じてしまったので、医療とは違う他業種・他職種への転職をすることにしました。
もし
自分って、放射線技師に向いてないのかも・・
と悩んでいるようでしたら、こちらの記事↓も読んでみてください。
>> 「やめとけ」放射線技師に向かない人のパターン3選【転職もアリ】
「自分には放射線技師が向いてない」と感じたときにできる対処法をお話しています。
(少しでも参考にしていただけたら!)
放射線技師と他職種を経験して思うこと
いったん放射線技師(総合病院)を辞めて、完全に違う業界に移って、また技師(検診施設)として復帰しました。
(ドローン操縦士はしてませんw)
復帰した今だから気づけたこと・思ったことをお話したいと思います。
人間関係は職場による
これは当たり前のことですが、人間関係は職場次第。
新天地を求めていっても、苦手な人がいれば楽しくない職場になります。
逆に言えば、気の合う仲間が見つかれば、最高の職場になります!
どの職場にも、嫌な人・苦手な人がひとりは居るもの。
人数の多い職場にいけば尚更。
もし、
嫌いな人がいるから辞めたい!!
と思うなら、転職するのもアリです。
が、転職先にも居るかも。嫌いな人。
(僕は居ましたよw 他職種の新天地で)
幸いなことに、いまの職場は人間関係に恵まれました。
(人数が少なくて、苦手な人が居ない!)
自分的には一緒に過ごしやすい人しか居ないです。
もし苦手な人が居たら辛い環境だったかも。
人数の少ない職場の方が、苦手な人が居る可能性は下がると思います。
(大きな職場ほど、苦手な人が居る可能性が高まりますが、気の合う仲間もひとりは居るはず)
人間関係だけを理由に技師を辞める場合は、次の職場にも苦手な人が存在する可能性は考えておきましょう。
国家資格は貴重
技師(医療)とはまったく関係のない分野に挑戦したからこそ気づいたこと。
「国家資格はマジで貴重」
そう感じる理由は2つ。
ライバルが少ない
国家資格を必要とする仕事の場合、もちろん資格を持ってない人はライバルになりません。
でも、「未経験OK」で国家資格を必要としない仕事の場合は・・?
ライバルだらけで、自分の優位性をアピールするのが大変。
未経験の他業界に転職するとき、面接は苦労しました。
志望動機とか考えるの難しいし。
もう”こじつけ”で志望理由つくるしかないよね。
「メンタル壊れそうなので、植物で癒されたいです」なんて言えるわけないやんw
ライバルも多いのに、未経験の業界で自分の良さをアピールするのは予想以上にキツイ。
この大変さを経験した僕としては、国家資格を活かす仕事に就くのが一番コスパが良いという結論です。
放射線技師という国家資格を持った人間はかなり限られ、ライバルは少ない。
技師免許を持ってるんだから、病院を志望するのも当たり前。
あとは「医療に従事したい理由」を言っておけば面接は大丈夫。
就職の難易度も低めです。
(求人が少ないのが難点ですが・・)
とりあえず何が言いたいかというと。
「もし技師免許を持ってるのに他の職種へうつるなら、コスパが悪いことを理解したうえで、それでも打ち込める分野を選んだ方が良い」
ってことですね。
AIに仕事を奪われにくい
国家資格を必要とする放射線技師の仕事は、AIに奪われにくいと考えています(個人の意見ですよ)。
最近はAIの台頭がすごいです。
色んな業界から「この仕事はAIに奪われる・・」なんて悲鳴が上がっています。
これからAIによる革命が起きそう。
医師の仕事すらAIに奪われるなんて言われているからビックリですよね。
たしかに、画像の読影なんかは、経験の浅い医師に比べたら、きっとAIの方が正確な診断をするんだと思います。
ただ、僕の個人的な考えではありますが、当面の間は医療職は仕事を奪われないと思ってます。
だって責任の所在をハッキリさせないといけないから。
医療に従事した担当者(コメディカルも含めて)の名前、細かくカルテに残すじゃないですか。
何か問題があったときに、担当者に確認もできるし。
でも、担当者「〇〇AI」だったら、どうなんでしょう。
「AIも間違えることがあるから仕方ないよね~」では済まされないです。
AIにどう責任をとってもらえばいいのか。
なので、AIは「医療の補助」まではのし上がってきても、「医療スタッフの代替」にはならないと思います。
特に放射線技師の仕事の場合は、特に患者さんに直接触れて、工夫しながら撮影したり。
このような業務はAIに奪われにくい仕事なのでは?
今後、技術的にAIが医療職と代替できるレベルになっても、国家資格の仕事は法律で守ってもらえるだろうとも思ってます。
医療職は勉強のやりがいが大きい
医療って勉強したことをすぐに現場に還元できます。
とか。
今までに積み重ねられてきたエビデンスのおかげで、医療では(現時点での)正解があります。
ですので、医療関係の勉強は、間違いなく普段の仕事に還元できるので、とてもやりがいがあるはずです。
勉強したことを還元しにくいケース
僕がこういう話をする理由は、他職種では事情が違ったから。
植物の成長の理論を勉強して、植物の管理で実践してみても、少し異常な天候が続いたら全部パーです。
アートなんかも同じ。
理論はあっても、正解がないんです。
色彩を勉強してみても、結局は自分の好みと、見てくれる人の好みが合うかどうか。
様々な表現技法を身に着けたところで、正解は見る人が決めます。
医療は人類の英知の結晶
他職種を経験したことで気づくことができました。
「医療」ってめっちゃ特殊ってことに。
さっき「植物」や「アート」を例に出しましたが、基本的に世の中のすべての仕事に正解なんて無いんだと思います。
でも、「医療」は違います。
これまでの膨大な研究や臨床経験から、「こういう病気の治療はこうする」というスタンダードが出来上がっています。
つまり、現時点での医療の正解がある。
(今後、研究が進むことで正解は変わっていくはず)
正解がハッキリと決まっている分野は珍しいと思います。
正解が決まっているからこそ、自分がした勉強がすぐに仕事に還元できます。
こんなに勉強の”し甲斐”がある分野は珍しい!
ってことで、いまは医療の勉強めっちゃ楽しいです。
放射線技師を辞めてみて良かった
他職種を経験したあとに、また放射線技師に復帰して思うこと。
やっぱり放射線技師を辞めてみて良かったです。
環境を変えることで気づけることがあります。
辞めてなかったら、今頃はメンタルがやられて働けなくなってたかも・・
自己分析が大事
最初の総合病院時代は、「仕事がつらい」という結論しか見えてませんでした。
ですが、今になって分かったことをまとめると
というのが、最初の総合病院での”辛いポイント”でした。
逆に、自分的に気にしていなかったポイントは
ということ。
冷静に考えれば、この時点で僕にとっての正解は「人間関係が良い(悪くない)検診施設」です。
幸い、結果的に人間関係に恵まれた検診施設にたどり着きました。(他職種の回り道をしたものの)
が、ちゃんと自己分析できていれば、最初から検診施設を転職先にできていたはずです。
たとえ人間関係が悪い検診施設だったとしても、また人間関係の良い検診施設を求めて転職すればいいだけ。
いまこの記事を読んでいる、「放射線技師を辞めたい」と悩んでいる方へ。
まずは自己分析してみてください。
などなど、しっかり書き出してみてください。
楽しいことなんてない!
と頑固になっては、冷静な自己分析ができませんよ。
自己分析がちゃんとできたら、どういう転職先が理想か考えてみましょう!
楽しくないのは自信がなかったから
今だから気づいたこと、最後の内容。
最初の総合病院で仕事が楽しくなかったのは「自分に自信がなかったから」。
さっきもお話したように、僕はたくさんのモダリティを兼任していました。
マニュアルを覚えるのに必死で、医療の内容まで考える余裕がない・・
そして、
上司にいいように使われてる・・
という感情がどうしても抜けなくて、やる気も落ちてました。
たまに参加する勉強会なんかで、前に立って自信満々に発表する人の姿をみて
「仕事が楽しいんだろうなぁ。すごいなぁ。」
なんて思ったり。(なんか劣等感)
いま思えば、自分が特定の分野の専門家になれていないことにコンプレックスを感じて、自信がなかった。
放射線技師って技術職。
やっぱり技術を磨いて、医師と堂々と議論できるレベルになってこそ、本当の楽しさを感じられるんだと思います。
(自信がないから、医師にヘコヘコ頭を垂れるしかないw)
いつも自信がなくて、医師からの質問にも曖昧にしか答えられない自分がイヤでした。
何か自分の頑張れる分野(モダリティ)を絞って、勉強しまくるのが幸せになるための最適ルートじゃないでしょうか。
勉強すれば自己肯定感もあがりますし!
自分に合う職場を見つけて放射線技師として頑張ろう【まとめ】
長々とお話してきましたが、お伝えしたいことは。
ということです。
「仕事なんて楽しくないもの」って先入観は捨てましょう。
環境が変われば意識も変わります。
メンタルを壊す前に、自分に合った職場を探してみてください。
\無料で使えるから登録しなきゃ損♪/
『メディコ』って、どんな求人サイト?
と気になる方は、コチラ↓で詳しく解説していますので、ご覧くださいね。
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